心理学の論文紹介
人間関係をミニマルにした後、大切な友人関係・恋人関係・家族などにおいて是非実践していただきたいことがわかりました。 これは、Reis et al. (2010)の研究で明らかになりました。 ずばり、「良いニュース」です。 良いニュースを共有することで、私たちの…
「9月こそは貯金しよう!」 こんな状態だし、8月はほとんど外出しなかった。だけど全然お金が貯まらなかった。 ついついネットでポチポチしたり、サブスクもたくさん申し込み、宅配系で食事したりもした。 私たちはなぜか、貯金しようと思っていてもできない…
今回ご紹介するMcNulty & Russell (2010)の研究では、私たちの直感に反して「ネガティブがポジティブになる」という面白い結果が報告されています。 親密な関係における直接的なネガティブ行動とは、非難・命令・拒絶などが挙げられます。 もちろん、むやみ…
Wrosch et al. (2007)の研究では、「目標調整は主観的健康と関連している」という先行研究をもとにある仮説が立てられました。 それが、「無理な目標から離脱することで身体的健康が増加する」というものです。 たいへん、興味深いですね。 ここでの身体的健…
あなたは、どのようなときに「後悔」をしますか? 心理学の研究でも、この後悔について多くの実証研究がなされてきました。 ある説によれば、人間は「将来の機会を知覚することによって後悔が強調されてしまう」というものもあるようですが、今回ご紹介する…
私たちが創造性を上げようとする時、ある色を見るとよいという研究があります。 色を見るだけで上がるなら、手っ取り早くて良いですよね。 Lichtenfeld et al. (2012)は、色と心理学的機能との関連を検討しています。 どうやら、緑が重要だということです。 …
今回は、食事制限が社会的孤独をもたらす可能性についての研究をご紹介します。 Woolley et al. (2020)は7つの研究を通じて食事制限と社会的孤独との関連を検討しています。 結果、食事制限をすることで、食事を通した他者との結束をつくる能力を制限するこ…
今回は、おそらく読者のあなた自身が「読み手」のときに無意識に経験したであろう、「メッセージをじっくりと読んでもらえる意外な条件」についてお話していきます。 Howard & Kerin (2011)の研究では、名前が似ていることがメッセージをより読む条件になっ…
先行研究では、反社会的な歌詞の音楽を聴くことによって攻撃性が増幅することが示されてきたようです。 その一方で、「向社会的な音楽はどのような影響をもたらすか?」について検討したのが今回ご紹介するGreitemeyer (2011)の研究です。 向社会的(prosoci…
女性の方々にとって、好意を抱いている男性に気づいてもらえることは嬉しいことです。 その一方で、できるだけ自分からグイグイ行くのではなく、さりげない形でアピールができると良いと思うのが乙女心ではないでしょうか(違っていたらゴメンナサイ)。 今…
女性の方々にとって、好意を抱いている男性に気づいてもらえることは嬉しいことです。 その一方で、できるだけ自分からグイグイ行くのではなく、さりげない形でアピールができると良いと思うのが乙女心ではないでしょうか(違っていたらゴメンナサイ)。 今…
厚生労働省のデータによると、平成30年度の日本の自殺者数は2万840人で、うち男性が1万4,290人(全体の68.6%)を占めています。 今回は男性の方が自殺しやすい理由についてJournal of Experimental Social Psychologyを参照しながらお話をしていきます。 一…
「笑顔でいよう。」 「笑う門には福来たる。」 昔から私たちは、笑顔でいることによって幸せが訪れると信じてきました。そして、一定程度は真実でしょう。 しかし、時には「笑顔でいたくない」「無理して笑おうとすると逆に悲しくなる」こともあるかと思いま…
私たちは、ついついモノを買いたくなる傾向にあります。 特に、現在のような「どこかに行くことはできないけれど、いつでもスマホで買い物ができる」という特殊な状況は、私たちの購買意欲をいたずらに掻き立てています。 ここで私たち消費者が理性的に頭の…
※今回ご紹介する研究はあくまで「一つの研究」として認識していただければと思います。 男性は女性よりも、性格特性において多様なのか。 進化的にも遺伝子的にも文化的にも、この仮説は主張されているようです。 Borkenau et al. (2013)の研究では、51ヶ国…
「もっと頑張ろう」 「完璧を目指そう」 取り組み始めたばかりの時や、明らかに課題が見つかっている時は、そのような「自己批判的」な思考は有効なツールになり得ます。 しかし、度が過ぎてしまうと、途端にそれは狂気と化します。 Sherry et al. (2014)の…
私たちはときどき、「ああしておけばよかったな」と本気で悔いることがあります。 それは特に、「もうすぐ死ぬ時」に感じると言われています。 これに対して、本当にそうなのか?という疑問を呈したのが今回紹介する研究です。 Rudert et al. (2015)は、死の…
私たちは人生を生きる中で必ずと言って良いほどストレスによる悪影響を受けます。 そのような中で、ポジティブな感情がストレス反応を改善するという効果は多くの研究によって示されてきました。 今回の研究では、ポジティブな感情を喚起させなくても、スト…
大きな脳を持った人間は、未来についていたずらに考え、自らを死の脅威にさらすことがあります。 どのような特性を持つことができれば、死について考えてもその脅威にさらされずに済むのでしょうか。 Boyd et al. (2017)の研究によると、開放性が存在脅威か…
下方比較(downward social comparisons)とは自分の優れている部分について他者と比較することを指します。 西洋社会では下方比較が子どもたちに誇り感情をもたらすことが多く見られていますが、この比較によって他者よりも優れた存在でありたいという願望…
自分の家族が挑戦的なことをしたり、リスクのある行動をしようとしたりしているときに、私たちはなぜかそれを止めようとする傾向にあります。 人間関係的ミニマリストに近づいていくためには、大切な人との適切な距離を学ばなければならないのですが、人間は…
Cummings & Tomiyama (2019)の研究では、ズバリ「Risky eating」が友人缶などの満足度を高めると主張しています。 このRisky eatingとは、甘いスナックや塩辛いスナック、揚げ物など、高カロリーな食べ物を食べることを指し、健康を害するものです。 しかし…
「高いものをあげれば喜んでくれるはず」 多くの男性が、女性にあげるプレゼントは高い方が良いし、必ず良い反応をしてくれると思っています。 果たしてそれは真実なのか?それとも単なる思い込みなのか? あげる側としてはコストを支払っているわけですから…
自粛期間が長くなると、ついつい「買い物」をしたくなるのが人間の性です。 しかし、できるだけ損をしないように、できるだけ得を増やすように買い物をしなければならないのですが、このことを注意深く考えている人はあまり多くはないでしょう。 結局無駄に…
人生にマンネリを感じていたら、それはマンネリであるという状態を「認識していること」が問題です。 このようなマンネリを感じているのなら、ある思考を試してみようというのが今回の研究です。 その思考とはずばり、反事実的思考(counterfactual thinking…
私たちはついつい自己を肥大化させ、自分勝手な行動ばかりしてしまいます。 その一方、社会から求められているのは「みんなのためとなる行動」です。 このような向社会的行動を取るためには、ある感情・考え方が必要だというのが今回ご紹介する研究です。 Pi…
Bellezza et al. (2014)の研究では、非同調的な行動に対して人々がどのような反応をするのかについて検討されています。 非同調的な行動は、その人自身の地位や能力について他者からポジティブに見られるようです。 Bellezza et al. (2014)の実験では、同調…
人は、権力を示すシグナルを見せることによって実際に権力を得ることがあります。 今回ご紹介するWakslak et al. (2014)の研究によれば、対人関係コミュニケーションにおいて抽象的な言葉と具体的な言葉のどちらが権力のシグナルになるかが検討されています…
楽しい活動をすることは、ネガティブな気分を減少させるためにもってこいのものです。 しかし、Shen, Labroo, & Wyer (2020)は、活動をする前にその活動をイメージすると、不幸を感じている人々がその活動をしたくなくなるという現象があることを示していま…
Mazza et al. (2016)の研究では、睡眠依存型の記憶強化(sleep-dependent memory consolidation)が、学び直しの際の練習時間を短くする効果が検討されています。 この実験では、12時間の中の2つのセッションによって、実験参加者が完璧なレベルに到達するま…