心理学論文や人間関係的考え方を紹介!

2017.8.16~2020.8.31連続投稿(1,112日)。以降は不定期更新です。

心理学の論文紹介

長期的にやる気をブーストするための方法とは?

私たちがやる気をブーストさせ、長期的に頑張り抜くためには、個人内要因だけでなく、対人関係的な要因についても考慮する必要があります。 今回ご紹介する研究はまさに、「誰かがいるから頑張れる」という単純明快な主張を私たちに授けてくれています。 ず…

計画は後ろから立てた方が良い成績につながるという単純明快な研究をご紹介します。

目標達成において、一般的に重要だといわれているのが「計画(planning)」です。 しかし、先行研究では、計画がどのように目標達成に影響を及ぼしているかについてはあまり検討されてこなかったようです。 私たちにとって、どのような計画の立て方が最も目…

恋愛関係が情熱的であり続けるために必要なものとは?

恋人関係を持続させるためには、本能的に感じる相手への性的関心や、相手の感情の高ぶりへの期待以外の意識的な働きかけが重要です。 Carswell, Finkel, & Kumashiro (2019)の研究では、時間と共に減少していく恋愛の情熱(Romantic passion)を「創造性(cr…

これを読めば、もっと人に感謝しようと思う(はず)。という研究結果。

感謝を表現することは、する側にもされる側にも幸福感をもたらします。 しかし、私たちはどうやら感謝を表現することが相手にもたらす効果を過小評価しているというのが今回ご紹介する研究です。 Kumar & Epley (2018)は3つの実験を通して実験参加者に感謝の…

ちょっとした言葉の使い方で、女子の科学への勉強態度が変わる?という研究。

一般的に、男性よりも女性の方が、サイエンスへの興味や勉強態度が低いといわれています。 このような全体的傾向に対して、「言葉の使い方を少し変えるだけで、もっと勉強を頑張ろうと思えるのではないか」と主張しているのが、今回ご紹介する研究です。 Rho…

実は、反対意見を持っていたとしても信頼される!という研究。

私たちは、人に信頼されるかどうかは「性格特性」によると信じています。 場合によっては、 この「信頼するかどうか」はもはや理性的なものではなく、顔の好みなど本能的なものや、「なんとなく」のような直感的であると考えることもあるでしょう。 Harvard …

楽しく遊びたいなら〇〇せよ!という研究。

今回は、ごく当たり前のように感じるかもしれませんが、楽しい経験をするための方法を主張した論文をご紹介します。 ずばり、「写真を撮る」ということです。 Diehl et al. (2016)は、3つのフィールド研究と6つの実験室実験を行いました。 その結果、写真を…

仲良くなりたければ「あれ」をプレゼントせよ!

今回は、私たちが友人などと仲良くなりたいときにはどのようなプレゼントをあげるとよいのか、についての研究を発表します。 Polman & Maglio (2017)は、贈り物をあげる文脈において重要なのは「類似性(similarity)」であると主張しています。 つまり、「…

聞き手に徹するとよいこと尽くめ!という論文を紹介します。

直感的にもわかりやすい話ですが、やはり「聞き手に徹する」ことは基本メリットしか生み出さないようです。というわけで今回はイスラエルの大学の研究チームによる論文をご紹介します。 Itzchakov et al. (2018)は最初に、質の高いリスニングを「共感的で、…

1年生がめっちゃ不安になるのはある錯覚が原因だったという研究

私たちは、新しい環境に足を踏み入れる時、大きな不安を抱きます。 このような現象を冷静に捉え直してみると、ゲームの新しいダンジョンのように「世界には自分しかいない」という認識が正しいのであれば、この不安は適切な感情と言えます。 しかし、どんな…

留学するとイヤな奴になる?という研究を紹介します。

グローバル化という言葉さえ風化しつつある現代社会で、「留学」という選択肢はかなり開かれたものになりました。 夏目漱石や内村鑑三、伊藤博文などが挑戦した時よりもはるかにハードルが下がった今、外国語や海外の文化を現地で学ぶことは決して珍しくあり…

動機づけを高めるためには、報酬や「速い」方が良い?「遅い」方が良い?

私たちが勉強やスポーツなどを頑張るためのブースターとして「動機づけ」というものがあり、この動機づけが「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」とに分かれていることは広く知られています。 そして、私たちはしばしば報酬をもらえることを期待して行動を…

失敗は成功の母じゃないらしいという研究をご紹介します。

私たちはよく、失敗を通じて成功への道を歩んでいき、過去の失敗は決して無駄なものではないと信じています。 これは迷信なのか。真理なのか。 科学的根拠は果たしてあるのか。 今回は「失敗は成功の母じゃないらしい」ことについて、Psychological Science…

能力が低かったとしても大逆転できる「焦点の合わせ方」

今回は心理学を上手に活用して最短ルートで目標を達成していくための方法をお伝えしていきます。 私たちは、全く同じ能力(例:一卵性双生児など)や全く同じモチベーションであっても、最終的な成績に差が出ることがよくある動物です。 それを分けるのは、…

目標達成後の行動を促すメタファーとは?

今回は、目標達成後の行動継続に必要な「メタファー」について説明していきます。 例えば、ダイエットの後によくリバウンドしてしまう人がいます。 彼ら・彼女らは、ダイエット(何kg痩せたとか)が「ゴール」になってしまい、このゴールを達成した結果、食…

「可愛いですね」<「〇〇さんがあなたのことを可愛いと言っていましたよ」

ミニマリスト的な人間関係を形成していく上で重要なのは「選びに選んだ大切な人たちとの繋がり方」です。 そしてこの繋がり方を決定づけるのは「言葉」と「言葉の伝え方」です。 今回は後者の「伝え方」についてみていきます。「ウィンザー効果」についての…

最も持続するモチベーションは、やっぱりシンプルに心の内側から。

私たちのモチベーションは、秋の風のように揺れ動きます。 しかし、風とは違って、ある程度コントロールできるのがモチベーションです。 よく「やる気を出したいんですけどどうしたらいいですか?」という質問をする人がいますが、 「やる気を出したいんです…

文系か理系かを見極める方法(?)

※あくまでも参考にする程度で聞いてください。 私たちは勉強でしばしば「向き」「不向き」を感じることがあります。単に努力不足の場合もありますが、実は生物学的な違いによっても説明可能なようなのです。 これが、「自分が数学が苦手だ」「文系科目が向い…

ダメな恋人やイヤな仕事から逃れられないのは、人間がシンプルに「損失」を嫌うから。

ミニマリスト的な生活を手に入れていくためには、何度か大きな意思決定をしていく必要があります。 しかし、どんなに自分と会っていない人、自分に向いていない仕事であっても、人間はそれを断ち切ることができません。 これについて、心理学的な観点からみ…

コミュニケーションにおける表情の重要さ

「褒めているつもりなのに、部下に全然伝わらない。」 「正しいことを言っているのに、聞き入れてもらえない。」 「プレゼンが上手くいかない。」 これらの問題は、もしかしたら表情にあるかもしれません。 メラビアン(Mehrabian)らの研究では、話し手が何…

「女性は数学が苦手である」の意味とは?(社会心理学的な視点から)

私たちは、偏見や先入観によって自らのパフォーマンスを下げてしまうことがあります。 今回は「女性は数学が苦手である」というステレオタイプによって、実際に数学の成績が下がってしまうという極めて社会心理学的な研究をご紹介します。 Spencer, S. J., S…

【科学の話】死について考えるとどうなる?

私たちは普段、死について考えることはほとんどありません。 これが、ハイデッガーに言わせればダス=マン状態です。 しかし、人生のあらゆる段階で、私たちは死について考えざるを得ないことがあります。そんなとき、私たちはどのようなことを考えるのでしょ…

極端に大きなお願い事は説得上のトラップである

説得において、明らかに断られるであろう極端なお願い事を先にしておき、次に本来しておきたかったお願い事をするというテクニックがあります。 名前は、Door-in-the-Face(ドア・イン・ザ・フェイス)。 Cialdini et al. (1975)のExperiment 1では、キャン…

説得に応じてしまうのは「自滅」であるという耳が痛い話。

球技系のスポーツで負ける時は、たいてい「自分たち側のミス」によってプレースタイルが崩れることが原因です。 言いたいのは、「相手はそこまで強くないことがある」ということ。 日常生活の中でたまに出会う「説得」に対しても、相手が特段説得の力に長け…

社会的痛みと身体的痛みが同じ部位を刺激するなら、鎮痛剤飲んで排斥の痛みを消せるのでは?という面白すぎる研究

今回は、私自身が読んできた論文の中でも5本の指に入る面白さの研究を紹介します。 前回の記事では、身体的痛みと社会的痛みを同じ脳の部位が感じるという論文を紹介しましたが、この実験を踏まえてDeWall et al. (2010)は「身体的痛みを抑える物質を投与す…

社会的排斥が人間にとって痛い神経科学的理由

今回は、社会的排斥についてのお話です。 私たちは様々な場面で「社会的排斥」を受ける可能性があります。 そして、社会的排斥を受け続けると抑うつ傾向が高まるという報告も多く出ています。 では、私たちは社会的排斥を受けるとどのようなダメージが起こる…

他者からの監視がなくても目標に向かって頑張る具体的な方法

学校の授業は、居眠りをすると先生に叱られ、宿題を忘れると先生に叱られ、低い点数をとると先生に叱られるので、強制的に勉強をするシステムが心の中に自然と出来上がります。 この心の中のシステムが今、雪解けしている学生が多いのではないでしょうか? …

誰もビールが飲みたくないのにとりあえずビールになる理由

「本当はカシスオレンジが飲みたい」 「生搾りシークワーサーサワー美味しそうだから一杯目から飲んでみたい」 「っていうか今日はウーロン茶でいい」 もし、みんながみんな、好きな飲み物を飲める飲み会があったらこんなにいいことはないですよね? 私たち…

自己開示と返報性

私たちは普段、自分自身に対して本当のことを言ったり言わなかったりします。 このうち、自分自身のプライベートな情報を誠実に伝達することを自己開示(self-disclosure)と言います。 自己開示は、受け手と送り手にとってメリットをもたらします。まず受け…

自尊心が高すぎると失敗するというお話

人間関係的ミニマリストを目指すためには、誰かとつるむことがなくても自分自身に自信を持つ必要があります。 そして、よく「自信を持ちなさい」という言葉を聞きますが、本当に「自信を持つこと」は素晴らしいことなのでしょうか? ここでは自尊心(self-es…