ビュッフェ・レス・ミニマル
現代の日本は、「大量生産、大量消費、大量廃棄」によって支えられてきました。
大量生産とは、「スクランブルエッグの海」のことです。
大量消費とは、「普段はやらない、チャーハンに麻婆豆腐をかけてエビフライとソースたこ焼きを乗せる」ことです。
そして、大量廃棄とは「ビュッフェの閉店時間」のことです。
この状況は、アップデートされないまま、現在の飲食業界の中で生き残っています。
食を楽しむという意味では、とても楽しい場であるビュッフェですが、消費者である私たちは一つだけ考えなければならないことがあります。
それは、
「元をとる」というナゾの行為をやめよう
ということです。
私たちは普段の食事で「元をとろう」と思うでしょうか。
そもそも、食事を代わりに作ってくれていることに対する感謝としてお金を支払っているわけですから、「元はとらない」というのが暗黙のルールのような気がします。
しかし、量的に無制限に食べることができる場になると、可能性として「元をとれるかもしれない」という状況が発生するのです。
別に食べたいわけではないのにカニの脚をたんまり皿に盛って、次のお客さんに迷惑をかけている人間をたまに見かけます。
そういうことばかりしていると、
カニの身をすみからすみまで食べようという「食べ物へのリスペクト」がなくなってしまうのです。