会食恐怖症への処方箋
ここでは、私自身も当事者である「会食恐怖症」について、皆さんに知っていただきたく、記事を書くことにしました。
はじめに、「会食恐怖症」とは、簡単に言えば「ひととご飯を食べることに対する恐怖症」です。
普段、家で一人でごはんを食べる時には全く感じない動機や不安感が、誰かとごはんを食べたり、大衆食堂のような「いろいろな人がいる状況」で突如起こるものです。
発症のきっかけは人それぞれですが、例えば小学生の頃などに給食を完食するまで帰らせないなどの指導を受けた人に見られることが多いようです。
そして、私の場合は「ごはんを注文してからくるまで」「ごはんの食べ始め」に特に症状が強いです。
さて、「ミニマルな考え方」によって、少しでも会食恐怖を無くしていきたいと思います。
まず、会食恐怖の背景には、おそらく「ちゃんとしなければならない」「大人なんだから、皆と一緒に食卓を囲むことくらい完璧にしなければならない」という強迫観念のようなものがある気がしています。
この悩みは、普段から会食に慣れている人や、人付き合いにストレスをさほど感じない人には理解しがたいものでしょう。
そして、その悩みが動機や不安となって、カラダにSOSを出しているのです。
そうなのであれば、「ミニマルな考え方」からの対処法はこうです。
途中でごはんを残しても、あなたの価値は下がるのでしょうか?
もしくは、一口も食べることができずに、お金だけ払って、何か問題でもありますか?
みんなでワイワイごはんを食べること、あなたはできて当然と思っているかもしれませんが、そんなこと、いつ誰が決めたというのですか?
イヤなら、逃げよう。みんなで食べるの、やめよう。
このような質問に対して、「極論だ」とか、「世界には食べられずに困っている子どもたちが・・・」という批判をするのだとしたら、会食恐怖症の人たちのことを全く無視していることになります。
別に他人に認めてもらえなくてもいい。ただただ、そういう症状があることを認識してもらい、寛容に受け止めてもらいたいものです。
もし周りの人が「ちょっと、一緒にごはんは・・・」と言うようなことがあれば、「なんだよ付き合い悪ぃなぁ」と突き放さないであげてください。
そして、悩んでいる人は、「ごはんをたくさん食べられることや、完食すること、他の人たちと食事ができること」は、別にえらいことでも何でもありません。
会食恐怖症の人たちにとって、生きやすい世の中になってほしいと切に願います。