個別指導が必要な理由
どんなに教育業界が斜陽になったとしても、絶対になくならない職業があります。
それが、「家庭教師」などの、個別指導です。
アレクサンドロス大王には、アリストテレスが家庭教師としてついていました。
個別指導は集団指導とは違い、人間性の育成において絶対に欠かせないものです。
そもそも、個別指導と集団指導は、決して対概念ではありません。
例えば、タクシーとバス。
タクシーは、「どこにでも連れて行ってくれる代わりに、高い料金を支払う」乗り物です。
他方、バスは、「料金は安いが、行きたい場所の近くまでしか連れて行ってもらえない」乗り物です。
つまり、この二つの乗り物は「トレードオフ」だということがわかります。
どこにでも連れて行ってくれ、かつバスよりも低料金のタクシーが生まれたら、バスは必ず無くなります。
バスに乗る人たちは、決して「大きな乗り物に乗って目線を高くしたいから」乗るわけではないということです。
しかし、個別指導と集団指導はこのような構造になっていません。
個別指導は、必ずしも集団指導より料金が高いわけではありません。
一方で、個別指導が与えるポジティブな影響を、集団指導が超えることは基本的にはありません。
集団指導の唯一のメリットは「学び合い」「集団における学びの化学反応」にありますが、なくてはならないものではありません。
集団指導がこれだけ普及したのは、あくまで「教える側の都合」であって、「教えられる側のことを考えている」わけではないのです。