作り方(1)起承転結
今回は新たに「授業の作り方」について記事を書いていきます。
教員を目指している大学生の方に、是非読んでいただきたいです。
そして、需要があればセミナーやワークショップも随時実施していきたいと思っています。
初回である今回は、「授業の起承転結」について。
一般的に、授業は「起承転結」のうち「起」「承」「結」が作りやすい構造になっています。
導入としての「起」。
そこから本論に移っていく「承」。
最後にまとめの「結」。
このような形です。
ここで、多くの場合に見逃されてしまうのが「転」です。
起承転結における「転」は、演劇やコンサートでは絶対に欠かせません。
なぜなら、「それがないとお客さんが寝るから」です。
具体的にいきましょう。
A時代についてレクチャーする時、「起」は「この時代についての豆知識や、この時代を生きた特定の人物のエピソード」。
「承」では、A時代の中心的な政治体制や経済対策、外国との交流などオーソドックスな流れを説明します。
そしていよいよ「転」です。
例えば、一般的な教科書には書かれていない事実について説明する。
または、「承」で説明した政治体制と経済体制の矛盾を明らかにし、生徒同士で意見交換をさせる。
場が図書館であったり、生徒がタブレット端末を持っていたりする場合は、調べる時間を数分とっても良いです。
ポイントは、45分、50分の授業を全て同じトーンで行わないことです。
メリハリをつけるために、この「転」は欠かせません。
そして最後に「結」。
一番望ましいのは、「結」が「転」を受け止めていることです。
例えば、「矛盾点」の構造を明らかにして授業を終えます。
ちなみに、この「矛盾点」については、こちらが「矛盾でないこと」を調べ上げておく必要があります。
そうでないと、ネット上の誤った知識や「おしゃべり」に流されてしまうからです。
よって「転」を生み出すには、それをキャッチする「結」の準備が必ず必要になるということです。
起承転結を意識するだけで、授業の質はぐんと上がります。