心理学論文や人間関係的考え方を紹介!

2017.8.16~2020.8.31連続投稿(1,112日)。以降は不定期更新です。

「人間関係カロリー」という考え方(2)

前回に引き続き、「人間関係カロリー」についてお話をしていきます。

 

前回も述べましたが、「人間関係カロリー」とは、文字通り、「その人と会うことによって摂取するカロリー」です。

 

例えば、一般的に野菜サラダは低カロリーです。脂肪分たっぷりのドレッシングや肉類が入っていない限り、胃もたれせずに食べることができます。

 

他方、ラーメン1杯を汁まで飲むと、最低でも500kcalくらいはかかります。調子に乗って替え玉を繰り返すと、後々で気持ち悪くなる場合もあります。

 

人間関係においても、会って話をしても全く疲れない「人間関係カロリー低め」の人物と、会うだけで「満腹」になるような「人間関係カロリー高め」の人物がいるということです。「どのような人と会うと異常に疲れて、どのような人ならば居心地が良いか」を事前に計算し、会う時間や回数を制限する必要があると考えられます。

 

この「人間関係カロリー」という考え方について、一般的な食事におけるカロリーとは少し異なる視点がありますので、今回はそちらをお話していきます。

 

まず、食事におけるカロリーは、一般的には「誰が食べても同じ」です。誰が食べてもサーロインステーキは高カロリーで、誰が食べてもこんにゃくは低カロリーです。

 

そして、対人関係においてもこれは大体当てはまります。物腰が柔らかく謙虚な人と会ってドッと疲れることはないでしょうし、横柄で人の悪口ばかりを言う人の場合は、下手すれば会った瞬間にもう疲れてしまうかもしれません。

 

こういった意味では、その人のポテンシャルとしての「人間関係カロリー」は既に決まっているのかもしれませんが、これは二つの意味で大きな例外があります。

 

【1.高カロリーをわざわざ好む人もいる】

先ほど例示した「物腰が柔らかく謙虚な人」について、多くの人は会って話をしても疲れないため、好印象を抱くことでしょう。 

 

しかし中には、「物足りない」と思う人もいるかもしれません。そのような人はきっと、悪口を言わないにしても、ある程度横柄で自分に過剰な自信がある人と好んで接触するかもしれません。

 

こうした意味で、人間関係カロリー的に「高カロリー」な人物とたくさん接触しても疲れない人物の一定数いる(良い悪いの話ではありません)ということです。

 

人間関係的に、胃腸が頑丈な人もいるのです。

 

【2.消化の手助けになる「マイナスカロリー」の人も稀にいる】

一般的にカロリーというものはプラス、もしくはゼロしかありません。

 

コンビニなどで売っているゼロカロリーの商品は、摂取することでプラスにはならないとしても、マイナスにも決してならないということです。

 

これに対して人間関係では、稀に「摂取(会うこと・話すこと)によってカロリーが減る」場合があります。

 

この話をする上で重要なのが、これまで触れてこなかった「消化」の側面です。

 

私たちには、必ず一人の時間が必要です。この時間を通じて自分と向き合ったり休息したり記憶を脳内で整理整頓したりして、自分というものを保たなければいけません。

 

ではどのくらい消化をしなければいけないのか。これが完全に個人によって違います。

 

高カロリー人物と会っても「代謝」が良ければすぐに消化できるし、たとえ低カロリー人物とだけ会ったとしても長時間「運動」しなければ消化できない人もいます。

 

ここで、人の中には、会うだけで自分のこれまでの対人関係的なカロリーを消化してくれる人がいるということです。これがまさに、社会心理学でいうところの「親密な他者」なのです。

 

この「マイナスカロリー」的な人物がオフラインですぐに繋がれる地理的位置にいることによって、人生の満足度は爆上がりします。

 

そうでなくても、オンラインで通話ができるだけでカロリー消費はかなり促進されます(このように考えると、今の時代は本当に便利ですね)。

 

この「人間関係カロリー」という概念を生活の中に取り入れることによって、食べ物の摂取カロリーを制限してダイエットするように、心のダイエット・心の整理整頓をすることができるようになるでしょう。