心理学論文や人間関係的考え方を紹介!

2017.8.16~2020.8.31連続投稿(1,112日)。以降は不定期更新です。

社会的排斥が人間にとって痛い神経科学的理由

今回は、社会的排斥についてのお話です。

 

私たちは様々な場面で「社会的排斥」を受ける可能性があります。

 

そして、社会的排斥を受け続けると抑うつ傾向が高まるという報告も多く出ています。

 

では、私たちは社会的排斥を受けるとどのようなダメージが起こるのでしょうか?

 

Eisenberger et al. (2003)の研究では、実験参加者に3人組でキャッチボールゲーム(サイバーボール課題)をやってもらいます。

 

しかし、この3人組というのがカバーストーリー(つまりウソ)で、実験参加者以外の二人はいません。

 

そして、サイバーボール課題の中で、実験参加者にボールが回ってくることはありませんでした。

 

この時の神経科学的反応をfMRIで測定したところ、排斥されたことによって前部帯状回背側部(dACC; dorsal Anterior Cingulate Cortex)が賦活することが明らかとなりました。

 

なんとこのdACC、身体的痛みに関連する脳の部位なのです。

 

つまり私たちが社会的排斥から受けるダメージは、身体的に受けるダメージと同じ部位の反応によって起こるということです。

 

暴力を振るってくる人間の近くにはいたくないのと同じで、排斥してくる人の近くにはいたくありません。

 

暴力はわかりやすく「痛い」ですが、実は社会的に排除されることも「痛い」のです。

 

 

 

 

 

※実際に行われたサイバーボール課題に類似したものを以下のリンクから観ることができるのでもしよろしければご覧ください。

 

www.youtube.com

 

 

【参考にした文献】

Eisenberger, N. I., Lieberman, M. D. & Williams, K. D. Does rejection hurt? An fMRI study of social exclusion. Science, 302, 290–292. (2003).