心理学論文や人間関係的考え方を紹介!

2017.8.16~2020.8.31連続投稿(1,112日)。以降は不定期更新です。

親密な関係における非難・命令・拒絶の重要性

今回ご紹介するMcNulty & Russell (2010)の研究では、私たちの直感に反して「ネガティブがポジティブになる」という面白い結果が報告されています。

 

親密な関係における直接的なネガティブ行動とは、非難・命令・拒絶などが挙げられます。

 

もちろん、むやみにこのような行動をとることは関係破綻につながるのですが、これが効果的な作用をもたらすことはあるのでしょうか。

 

McNulty & Russell (2010)の研究では、この直接的なネガティブ行動と、問題の重大さとの間に交互作用が認められました。

 

※交互作用(interaction)は、カンタンに言えば「Aがもたらす効果が、もう一つの要因であるBによって変わること」を指します。

 

具体的には、行動の発端となった問題が重要な問題である場合、満足度は安定していたのに対して、重要な問題でない場合は満足度の急降下をもたらしていたということです。

 

この研究から示唆されるのは、夫婦や恋人間で重要な問題が発生した時に、その問題を解決するためには一見ネガティブな行動も回避してはならないということです。

 

大事な問題からは、多少の傷を負ってでも、逃げてはいけないのかもしれません。

 

【引用文献】

McNulty, J. K., & Russell, V. M. (2010). When “negative” behaviors are positive: A contextual analysis of the long-term effects of problem-solving behaviors on changes in relationship satisfaction. Journal of Personality and Social Psychology, 98(4), 587–604.